プロダクトコンペ各賞を決定

10月22日、富山プロダクトデザインコンペティション2008最終審査会が開かれました。コンセプトパネルによる第1次審査、模型による第2次審査を通過した10作品のデザイナーが審査員および一般聴講者の前で自身の作品についてプレゼンテーションを行いました。プレゼンテーションの後、各デザイナーは5名の審査員から新規性、市場性、生産性などについて質問を受け、それに答えました。全てのプレゼンテーション、質疑応答が終了した後、審査員は今回のテーマである「素材」の活かし方やデザインの新しさ、そして商品化を見据えた生産性などについて公開でディスカッションを展開し、「とやまデザイン賞」ほか各賞が決定されました。

■とやまデザイン賞
「TATE OTAMA」デザイン/小林幹也(こばやし みきや)
お玉スタンドが不要な自立するお玉。比重バランスによってお玉そのものが自立し、狭い場所でも置き場所に困らない。

■準とやまデザイン賞
「スミバコ」デザイン/参(まいる/松尾伴大+甲斐健太郎+下山幸三)
不織布のパックに木炭チップを詰めることで、堅い芯材がなくても自立するゴミ箱。木炭の持つ高い脱臭・調湿性能により、内側のゴミのニオイだけでなくその周囲の空気も快適に保つことができる。

■黒木靖夫特別賞
「Soft Ruler」デザイン/竹内啓行(たけうち ひろゆき)
直線定規と巻き尺の性質を併せ持つ、まったく新しい定規。直線を引くのに十分な硬さを持つ一方で巻き尺のように曲線にピタリと沿わせてその長さを測ることができる。

翌23日、審査員の方に再度集まっていただき、コンペを振り返る座談会を開きました。今年のコンペの傾向について、下記のような意見がでました。

  • 商品化が前提であるため、リアリティーの高いアイデアが多かった
  • モックアップのクオリティーが高かった
  • 第1次、第2次の各審査における審査員のコメントを参考に、デザイナーが良い方向に作品をブラッシュアップしていった
  • 「素材を活かす」というテーマから単一素材の作品が多かった。違う素材を組み合わせた提案があってもよかった
  • テーマとアイデアが合致し、県内企業の反応が良く、商品化に積極的な姿勢が見られた
  • 富山の素材を研究しているデザイナーが多かった

さらにコンペの今後について下記のような意見をいただきました

「素材を活かす」というデザインの根本でありながら、県内産業に合致した商品開発を進めやすいテーマであったためか、商品化を見据えた、リアリティーの高い作品が集まった。商品化を前提としたコンペの先駆けとして、15回目を迎えたこのコンペはデザイナーの持つ「リアリティーを追求する力」を引き出すという点で成功している。半面、商品化を意識するあまり、アイデアの自由度は限られやすく、社会にメッセージを投げかけるような、ひとつの時代を築く大胆なアイデアの必要性を感じた。デザイナーの持つもう一つの力である「時代を創造していく力」を引き出し発表する場として、このコンペティションが次のステージへとステップアップする段階にきているのかもしれない。

商品化に向けて既に動き出しています。デザイナ-、企業、富山県総合デザインセンターが一体となってがんばっていきます!