プラスチック

モルフォ華飾

2008 年 8 月 21 日 木曜日

三光合成さんは工業用プラスチック製品の設計、金型製作を行っている会社です。車の内装、外装、インパネなどの成型で培われた高い技術を応用した華飾技術をご紹介します。新技術「モルフォ華飾」の「モルフォ」とは、中南米に生息する大型のモルフォチョウからとったものです。モルフォチョウの雄のはねをそのままみると強烈なコバルトブルーですが、角度を変えて見ると紫や緑に輝くように色が変化します。このように見る角度や光の具合によって変化する色を「構造色」と呼びます。自然界に生息する昆虫がもつ構造色を人工的に再現したものが「モルフォ華飾」です。

写真中央は透明プラスチック板に虹色の着色を施したものです。写真右の見る角度、光の微妙な変化で色が複雑にゆらいだように変化するモルフォ華飾と比較するとその差は歴然! このモルフォ華飾の秘密は精密な樹脂成型にあります。成形品につけられた微妙な凹凸がナチュラルな色の変化を生み出しているのです。
この華飾ではコバルトブルー色に限らず、赤色・ピンク色・黄色いろいろな色を再現することができます。自然界の神秘の色を工業製品に応用するアイデアをお待ちしています。

企業情報:(株)三光合成
技術情報:モルフォ華飾


アクリル樹脂 vol.2

2008 年 7 月 15 日 火曜日

アクリル樹脂の加工を写真で紹介します。

左 :レーザー加工で文字を打ち抜いた例
中央:曲げ加工の例
右 :接着加工の例

熱による曲げ加工が可能なことから、サインボードやカタログスタンドなでによく使われています。また、切断、穴あけ加工などでの寸法精度も高いことから、加工した部材を貼り合わせてさまざまな収納ケースを作ることができます。接着加工の例のように接着面も透明度が高くきれいに仕上げることができますから、エッジの鋭い、きっちりしたものはアクリルならではといえますね。


アクリル樹脂 vol.1

2008 年 7 月 7 日 月曜日

アクリル樹脂は、樹脂の中でも透明度が高く屈折率はガラスとよく似ています。熱を加えて自由に変形させたり色づけが容易なため、ガラスの代用品として建築や事務用品など幅広く利用されています。写真の透明ケースは一見ガラスのようですがアクリル樹脂です。本来、アクリル樹脂は透明ですが、このようにガラスとほとんど区別がつかないようなものも作ることができます。ガラスと違い、割れたときに破片が細かく飛び散らないので安心ですし、重量も軽いので楽に移動させることができます。ただし、樹脂の中では価格は高い部類に入りますから、なんでもかんでもアクリル樹脂というわけにはいきません。
その他のアクリル樹脂の特長として、下記のようなものがあります。

  1. 耐熱性:熱を発する機械でも加工できます。レーザー加工機で複雑な模様を切り抜くこともできます。切断面(小口)は研磨する必要がないくらい透明度が高く、小口がきらりと光ることもアクリル樹脂の特長です。
  2. 色づけ:多彩な染色が可能です。写真のものは楕円状の立体物を青色で染色したものです。
  3. 接着:専用の接着剤が必要ですが、貼りあわせ面を真上から見ても接着していることが全くわかりません。接着剤などの”にじみ”がなく、一枚板のようにみえます。写真は2枚のアクリル板の間に布を挟んで接着剤を注入したものです。正面から見ると表面に布が貼っているように見えますね。真横から見ると、真ん中に挟み込まれた布がアクリル板に映り込んで不思議な状態です。見る角度によって、思いがけない空間が生まれるところがアクリル樹脂のおもしろいところですね。

企業情報:(株)トミプラ


ポリカーボネート

2008 年 6 月 30 日 月曜日

ポリカーボネート(Polycarbonate)は、熱可塑性プラスチックの一種で透明性・耐衝撃性・耐熱性に優れ、特に高い透明性を活かして光学用途に使用することもできるため、自動車など輸送車両、医療機器などに広く用いられています。県内企業ではポリカーボネートの透明性と耐衝撃性を上手く商品に展開した事例があります。それが「スポーツ用顔面保護マスク」。この商品はスポーツ、特にハンドボールなどの球技において、ボールが顔面を直撃したときの衝撃を抑えるためのマスクです。耐衝撃性だけに着目すれば、アイスホッケーなどで見られるような不透明のマスクが既にありますが、視界が大きく遮られるものがほとんど。これに対してポリカーボネート製のマスクは使う側の視界が広いことに加え、相手側から見ると着用している人の表情がわかりやすいという利点もあります。素材を転換することで生まれた新しい利点ですね。

ポリカードネート製マスクは「真空成形法」という技術で製造します。これは小さな穴が開いた金型に、熱でやわらかくしたポリカーボネート板をあて、バキュームで吸い付けて金型と同じ形状のものを作る技術です。金型から成形品を取り出せるようにアンダーカットのあるものは作りにくく、一方向に抜けるものが適しています。

企業情報:(有)ナンワ
企業情報:(株)日本成工